「ラグを購入したいけれど、そもそもラグとは何か、カーペットとの違いがよく分からない」「ラグにはどんな種類があって、それぞれどのような特徴があるのか知りたい」とお悩みではありませんか?
本記事では、ラグの基本的な定義やカーペットとの違いを明確に解説するとともに、素材や毛足・織り方別の種類と特徴を詳しくご紹介します。この記事を読むことで、自分の部屋に最適なラグを選ぶための知識が身につきます。ラグ選びに迷うことなく、自分のライフスタイルや好みにぴったり合った素敵な空間作りができるようになるのでぜひ最後までご覧ください。
ラグとは?基本な意味・定義とカーペットとの違い

ラグとは、主に床に敷いて使うインテリアの一種で、小型から中型サイズの敷物を指します。家具と組み合わせて部屋のアクセントとして使われるほか、座る場所やくつろぎの空間としても役立ちます。カーペットと似ていますが、敷き方や使い方、サイズの面で明確な違いがあります。この章では、ラグとカーペットの違いについて詳しく解説します。
- ラグとカーペットの定義
- ラグとカーペットの違いはサイズと敷き方である
それでは、ラグとカーペットの定義や違いについて見ていきましょう。
ラグとカーペットの定義
ラグとは一般的に1畳から3畳程度の比較的小さな敷物を指し、床全体ではなく、家具の下や周りなど一部分に敷いて使用します。具体的なサイズとしては、100×140cmや140×200cmなどが一般的です。ラグは手軽に敷けるため、季節ごとや部屋の模様替えなど、状況に合わせて自由に移動させられます。形状にもバリエーションがあり、円形や四角形、変形タイプなどがあります。
一方、カーペットとは床全体、あるいは部屋の広範囲に敷く大型の敷物を意味します。広い面積を覆うため、サイズは3畳以上が一般的です。また、カーペットは床に固定する目的で使用され、頻繁な移動や模様替えには向きません。耐久性や摩擦への強さを意識して作られる場合が多く、家庭だけでなくオフィスや商業施設など幅広い場所で使用されています。
ラグとカーペットの違いはサイズと敷き方である
ラグとカーペットの大きな違いは、「サイズ」と「敷き方」です。ラグとカーペットについて以下の表にまとめています。
種類 | サイズの特徴 | 敷き方 | 主な使用目的 |
---|---|---|---|
ラグ | 小型〜中型(約1〜3畳) | 床の一部分 | 部屋のアクセント、インテリアの演出 |
カーペット | 大型(3畳以上) | 床全面または広範囲 | 床の保護、固定的な使用 |
ラグは小型で、床の一部を飾るように使用します。ソファやテーブルなど家具の下に敷いて、部屋をおしゃれに演出したり、一部分だけの居心地をよくしたりします。
一方のカーペットは、大型で部屋全体や広い範囲を覆うのが一般的です。部屋の全面に敷き詰める場合もあり、3畳以上のものが多く販売されています。サイズが大きいため家具や床を守る目的でも使用され、固定して設置される場合がほとんどです。
敷き方の違いも重要なポイントです。ラグは軽くてあつかいやすく、家具や生活スタイルに合わせて気軽に位置を変えられます。季節ごとの模様替えにも対応できます。夏は涼しい素材、冬は暖かい素材を選んで、部屋の雰囲気を簡単に変化させられる点がメリットです。
それに対し、カーペットは床全面や広い範囲を固定的に覆い、簡単に動かせない場合が多いです。家具の配置や部屋の使い方を決めてから敷くため、長期的な使用を想定しています。耐久性や防音性も重視されており、生活空間全体を快適に整える役割も担っています。
ラグを敷く意味はある?主な役割・メリット5選

ラグがある意味は、部屋がおしゃれになり、快適で過ごしやすくなります。この章では、ラグを使う主な役割やメリットを5つ紹介します。ニトリやホームセンター・オンラインショップなどでラグを購入する際の参考にしてください。
- インテリアをおしゃれに演出する
- 床からの冷えを防ぐ
- 足腰の負担を軽減する
- 防音効果で生活音を和らげる
- 空気中のホコリをキャッチし、室内環境を整える
それでは、ラグの役割やメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
①インテリアをおしゃれに演出する
ラグを敷くと、部屋の印象が簡単に変わります。鮮やかな色のラグを敷けば、室内が明るく華やかになり、落ち着いたカラーを選ぶと、空間全体が大人っぽく落ち着くのです。とくに、家具の配置や色と合わせると統一感が出ます。
たとえば、白いソファやテーブルには、青や緑など鮮やかな色のラグを敷くと、家具が引き立ちます。逆にカラフルな椅子やクッションがある場合は、無地で落ち着いた色のラグを選ぶとバランスよくまとまるのです。
また季節やイベントに合わせたラグ選びも楽しめます。春や夏は涼しげな綿や麻素材のラグを選び、秋冬は暖かなウールやふわふわした毛足の長いタイプを敷くと部屋の雰囲気が簡単に変えられます。ラグを1枚敷くだけでインテリアを手軽におしゃれにできるのでぜひラグをうまく活用してみてください。
②床からの冷えを防ぐ
ラグを敷くと、床の冷たさが伝わりにくくなります。とくに、冬のフローリングは冷えやすく、素足で歩くと体が冷えます。ラグを1枚敷いておくだけで、足元が暖かく快適です。
ラグは素材により保温性が異なります。羊毛(ウール)やアクリル素材は熱を逃がしにくく、足元を暖かく保つ働きがあります。寝室やリビングのソファ周辺など、長く座ったり寝転んだりする場所に敷くと効果的です。
また、ラグには部屋全体を暖かくする効果もあります。床からの冷気を防ぐことで室温が下がりにくくなり、結果的に光熱費の節約にもつながります。家族が床に直接座る時間が長い家庭では、寒い季節の必需品です。
③足腰の負担を軽減する
ラグはクッション性があるため、床に座ったり歩いたりしたときの足や腰への負担を減らします。フローリングや畳の上に長時間座り、腰やお尻が痛くなった経験が一度はあるはずです。ラグを敷くと適度な弾力が加わり、体への負担が和らぎます。
とくに、厚みのあるラグは床からの衝撃を吸収します。子どもが遊ぶ場所や高齢者が生活する空間では、安全で快適に過ごすために厚めのラグがおすすめです。長時間同じ姿勢で過ごす勉強机やリビングの座卓周辺にも向いています。
さらに、滑り止め加工が施されたラグを選ぶと転倒防止にもつながり、快適に過ごすだけでなく、安全性も向上します。
④防音効果で生活音を和らげる
ラグを敷くと防音効果が高まり、生活音を抑えられます。とくに、マンションやアパートなど集合住宅では、下の階や隣室に足音や家具の音が響いてしまうことも少なくありません。厚手のラグを敷くと音が伝わりにくくなり、周囲への配慮になります。
生活音を和らげる仕組みはラグの繊維が音を吸収して、室内に反響しにくくなります。結果として、静かで落ち着いた環境が整います。防音効果を高めたい場合は、毛足が長く厚みのあるタイプを選んでみてください。とくに、子どもが走り回る部屋や、楽器を使う場所などでは大きなメリットがあります。
⑤空気中のホコリをキャッチし、室内環境を整える
ラグには空気中に漂う細かなホコリやゴミをキャッチする働きがあります。床の上でホコリが舞い上がるのを防ぎ、空気の清潔さを保つのに役立つのです。アレルギー体質の方や小さい子どもがいる家庭では、衛生的な室内環境の維持に効果的です。
掃除機をかけるときも、ラグの繊維がホコリを留めているため、効率的に掃除できます。毎日簡単に掃除機をかけるだけで清潔に保てます。ただし、ラグ自体も定期的に洗濯したりクリーニングに出したりお手入れをしましょう。
また、ハウスダスト対策として、アレルゲンを抑制する素材のラグを選ぶのもよい方法です。ウールやナイロンなどの繊維は、空気中のホコリを捕まえやすい特性があります。 ラグの掃除や洗濯などのメンテナンスに関しては、以下の記事で詳しく解説してますので、ご覧ください。
ラグの掃除方法!掃除機・コロコロ・重曹で簡単にできるお手入れ術
【素材別】ラグの種類を特徴と合わせて解説

ラグの素材は大きく分けて天然繊維と化学繊維の2種類があり、素材ごとに特徴や使い心地が異なります。素材の特性を理解すると、部屋の用途や好みに合ったラグ選びが簡単になります。この章では、天然繊維4種類と化学繊維4種類の特徴を詳しく解説します。
天然繊維のラグ4種類
- ウール(羊毛)
- コットン(綿)
- い草
- 麻・黄麻(ジュート)
化学繊維のラグ4種類
- ナイロン
- ポリエステル
- ポリプロピレン
- アクリル
それでは、天然繊維のラグと化学繊維のラグの特徴について詳しく見ていきましょう。
天然繊維のラグ4種類
天然繊維のラグはウール(羊毛)・コットン(綿)・い草・麻・黄麻(ジュート)などです。天然繊維のラグは、自然由来の素材を使用しており、肌に優しい特性を持っています。それぞれの素材の主な特徴は以下の表の通りです。
素材名 | 特徴 |
---|---|
ウール(羊毛) | 保温性が高く、耐久性が抜群 |
コットン(綿) | 柔らかく、オールシーズン対応 |
い草 | 香りがよく、和の雰囲気を演出 |
麻・黄麻(ジュート) | 通気性がよく、ナチュラルな風合い |
それぞれの好みや季節に適した素材のラグを選択しましょう。以下でより深堀りした内容を解説します。
ウール(羊毛) | 保温性が高く、耐久性も抜群
ウールは羊から採れる天然繊維で、保温性が高く冬場でも暖かく過ごせます。弾力性があり毛足がへたりにくいため、家具を置いても跡がつきにくいのが特徴です。また吸湿性にも優れ、湿気を調整して快適な環境を保ちます。
染色しやすく色落ちもしにくいため、美しいデザインが長持ちします。ただし虫害を受けやすいため、防虫加工された製品を選ぶと安心です。
コットン(綿) | 柔らかく、オールシーズン対応
コットンは肌触りが柔らかく、素足で踏んでも心地よい天然素材です。通気性と吸水性に優れているため、夏はさらっと涼しく冬は暖かさを保ち、一年中快適に使えます。
薄手で軽量なものが多く、洗濯機で洗えるタイプもあり手入れも簡単です。ただし弾力性や耐久性はウールより劣るため、高頻度で踏まれる場所には向いていません。
い草|香りが良く、和の雰囲気を演出
い草は畳にも使われる日本伝統の天然素材で、さらっとした手触りと爽やかな香りが特徴です。湿度調整機能があり、高湿時には水分を吸収し乾燥時には放出して室内環境を快適に整えます。
さらに抗菌・防臭効果もあり、高温多湿な日本の気候に最適です。和室だけでなく洋室にも合うモダンなデザインも増えています。
麻・黄麻(ジュート)|通気性が良く、ナチュラルな風合い
麻や黄麻(ジュート)は植物由来の天然繊維で、通気性と調湿性に優れています。とくに夏場は涼しく快適で、水分を吸うと強度が増すため耐久性も高い素材です。
素朴でナチュラルな質感はインテリアのアクセントとして人気があります。ただしジュートなど一部の麻素材は肌触りが硬めでチクチクする場合もあるため、寝転ぶことが多い場合はリネン混紡タイプを選ぶとよいです。
化学繊維のラグ4種類
化学繊維のラグは耐久性が高く、価格がリーズナブルなことが特徴です。化学繊維のラグにはナイロン・ポリエステル・ポリプロピレン・アクリルなどがあります。それぞれの素材の特徴は以下の表の通りです。
素材名 | 特徴 |
---|---|
ナイロン | 最も強度が高く、耐久性・耐摩耗性に優れる |
ポリエステル | 最も一般的な化学繊維で、コスパがよい |
ポリプロピレン | 摩擦に強く、色あせしにくい耐久性を持つ |
アクリル | ウールのような風合いで、発色が美しい |
使用頻度やラグを敷く場所によって適切な素材を選んでください。以下でより深堀りした内容を解説します。
ナイロン | 最も強度が高く、耐久性・耐摩耗性に優れる
ナイロンは化学繊維の中で最も強度があり、繰り返しの使用や摩擦にも耐えられます。長く使っていても形を保ち、汚れに強く、飲み物などをこぼしても簡単に拭き取れるのが特徴です。
掃除機がけや拭き掃除などの手入れもしやすく、ペットや小さな子どもがいる家庭におすすめです。ナイロン素材のラグは耐久性や実用性が求められる玄関やリビング、ダイニングのような頻繁に人が通る場所に適しています。
ポリエステル | 最も一般的な化学繊維で、コスパが良い
ポリエステルは低価格で扱いやすく、最も普及している素材の1つです。軽くてシワになりにくい上に、洗濯後も乾きやすいため、手軽に使えます。
柔らかな質感が特徴で、ラグの表面も滑らかで気持ちよい肌ざわりです。鮮やかな色やデザインのものも多く、インテリア性にも優れています。一方で摩擦にはやや強いですが、長期間の使用で毛足が寝てしまう場合もあります。価格を抑えつつ、デザイン性と使いやすさを求める人にはポリエステルのラグが最適です。
ポリプロピレン | 摩擦に強く、色あせしにくい耐久性を持つ
ポリプロピレンは摩擦や汚れに強く、耐久性にも優れています。繊維に着色しやすく、色が落ちたり色あせたりする心配が少ないため、鮮やかなカラーが長く楽しめます。
また、水に濡れても吸収しにくく、汚れが付きにくい特徴があります。食べこぼしや飲み物をこぼしても、拭き掃除で簡単に汚れを取り除けます。軽くて持ち運びがしやすく、移動や収納にも便利です。日差しが差し込む窓際や汚れやすいダイニング、キッチンなどに向いています。
アクリル | ウールのような風合いで、発色が美しい
アクリルは柔らかくふんわりとした手触りで、天然のウールに近い風合いを楽しめます。色鮮やかな発色が可能な素材で、インテリアのアクセントとしても人気です。
また、保温性が高く、足元の冷えを防いで暖かく過ごせます。比較的軽量なため掃除や収納時の移動も簡単です。ただし、静電気が起きやすく、ホコリを吸着しやすい性質があります。静電気防止の加工が施されているタイプや、こまめに掃除機がけをして手入れすると快適に使えます。アクリル製のラグはリビングや寝室など、快適な肌触りとデザイン性を楽しみたい空間に適しています。
毛並み・毛足別ラグの種類

ラグは毛並みや毛足の長さによって、見た目や肌触り、使いやすさが大きく変わります。毛並みや毛足別のラグの種類は以下の通りです。
- シャギー
- ループ
- カット&ループ
- フラット
上記の4種類の特徴について以下の表でまとめています。
種類 | 特徴 | 見た目 | 触り心地 | お手入れのしやすさ | |
---|---|---|---|---|---|
シャギー | 豊かな毛並みでゴージャスな印象 一般的な毛足は30mm以上 | ふわふわでボリュームがある | 柔らかく心地よい | 汚れが絡まりやすい | |
ループ | 耐久性が高く、歩行性に優れる 毛足がそろっている | 硬い印象で輪状 | 弾力性がある | ゴミが絡まりにくい | |
カット&ループ | 凹凸感があり、視覚的に楽しい | 凹凸が特徴的 | 柔らかくて弾力性がある | 中程度のメンテナンス性 | |
フラット | 毛足がないため掃除機で簡単に掃除可能 | さらりとした肌ざわり | さらりとした触り心地 | とても簡単 |
4種類の毛並み・毛足別ラグについて詳しく解説していきます。
シャギータイプ
シャギータイプは、毛足が長くふわふわとした質感が特徴のラグです。シャギータイプは一般的に毛足の長さが30mm以上あり、豪華でボリューム感があります。
毛足の長さによってさらに細かく分類されます。
名称 | 長さ | 特徴 |
---|---|---|
セミシャギー | 15~20mm | 短めでお手入れがしやすく、すっきりとした印象 |
ミドルシャギー | 21~30mm | 程よい長さで、見た目の華やかさと掃除のしやすさを両立 |
ロングシャギー | 31~50mm以上 | 長く、ふかふかした感触が楽しめるが、掃除には手間がかかる |
シャギータイプは毛足が長いため、冬場には暖かさを感じられます。また、毛並みをなでると陰影が生まれ、高級感ある雰囲気を演出できます。一方で、細かなゴミやホコリが入り込みやすいため、こまめな掃除が必要です。
ループタイプ
ループタイプは、糸の先端を切らずに輪状に仕上げたラグです。耐久性に優れ、弾力性も高いため、人通りの多いリビングやダイニングなどに適しています。ループタイプには大きく分けて2種類あります。
種類 | 特徴 | 掃除のしやすさ | デザイン性 |
---|---|---|---|
レベルループ | 全ての輪の高さが均一で表面が滑らか ホコリがたまりにくい | 簡単 | 低〜中 |
マルチループ(ハイ&ローループ) | 輪の高さに差をつけて立体的な模様や陰影を作る | 中〜難 | 高 |
ループタイプは毛玉になりにくく絡まりづらいため、お手入れも簡単です。 ただし、ペットを飼っている家庭では爪が引っかかる可能性がありますので注意しましょう。
カット&ループタイプ
カット&ループタイプは、毛先を切ったカットパイルと輪状のループパイルを組み合わせたラグです。表面に凹凸感があり、光の当たり方によって陰影が生まれるため、おしゃれな印象になります。
カットパイル部分は柔らかくふんわりとしており、ループパイル部分は耐久性があるのが特徴です。カットパイルとループパイルの異なる質感の組み合わせによってデザイン性と実用性を兼ね備えています。また、模様や柄を表現しやすいため、高級感あるインテリアとしても人気です。 リビングなど人目につきやすい場所におすすめですが、凹凸部分にホコリがたまりやすいので定期的なお手入れが必要になります。
フラットタイプ
フラットタイプは一般的に毛足がなくて平坦な仕上げで、水洗いできる素材も多いのでお手入れが簡単です。表面に凹凸がないため掃除機もかけやすく、清潔に保ちやすいというメリットもあります。
また燃えにくい素材も多く、安全性にも優れているため、小さなお子さんやペットのいる家庭でも安心して使用できます。比較的安価で購入できるため気軽に取り入れられる点も魅力です。
一方でクッション性は低いため、防音効果や柔らかな踏み心地を求める場合には不向きとなります。
織り方別ラグの種類

ラグは織り方によって、見た目や触り心地、使いやすさが異なります。
代表的な織り方は以下の4つです。
- 平織り
- ウィルトン織り
- タフテッド織り
- モケット(ジャガード織り)
上記の織り方4種類の特徴について以下の表でまとめています。
織り方/製法 | 特徴 | 用途/雰囲気 |
---|---|---|
平織り | 薄く軽い、通気性がよい、リバーシブル 掃除が簡単、家具の跡が残りにくい | ナチュラルな雰囲気、北欧風、季節を問わず快適 |
ウィルトン織り | 高密度で耐久性が高い、遊び毛が出にくい 高級感があり、模様が細かく美しい | 高級感のあるインテリア、豊富な色や柄 |
タフテッド | 価格が手頃、デザインが自由自在 滑り止め効果あり、厚みやボリューム感を出す | 多彩なデザイン、家庭での使用に適している |
モケット(ジャガード織り) | 毛足が短く掃除が簡単、薄手で収納に便利 家具を置いても安定感がある | 公共交通機関の座席やシート、ダイニングスペースに適しいる |
4種類のラグの織り方について、さらに詳しく解説していきます。
平織り
平織りは、縦糸と横糸を交互に交差させて作る一番シンプルな織り方です。表と裏が同じ模様になるため、リバーシブルで使えます。
平織りラグの特徴は以下の通りです。
- 薄くて軽いため持ち運びや収納が簡単
- 毛足が短く掃除機で簡単に掃除できる
- 通気性がよく、夏でもサラッとした肌触り
- 家具を置いても跡が残りにくい丈夫さ
ナチュラルな雰囲気や北欧風のインテリアにもよく合い、季節を問わず一年中快適に使えます。
ウィルトン織り
ウィルトン織りは18世紀半ばにイギリスのウィルトン地方で生まれた伝統的な機械織物です。機械で作られていますが、手織りのような柔らかな感触や高級感があります。
ウィルトン織りの主な特徴は、以下の通りです。
- パイル(毛足)の密度が高く、耐久性に優れている
- 遊び毛が出にくく、長期間美しい状態を保てる
- 高密度で細かな模様を表現できるため、高級感がある
- 色や柄が豊富でインテリア性が高い
また、ウィルトン織りには「ノット数」という密度を示す指標があります。 ノット数が多いほど密度が高まり、耐久性や模様の美しさも向上します。 一般的には50万ノット以上になると高級品とされ、美術品レベルでは150万ノットに達するほどです。
タフテッド織り
タフテッド織りは基布という土台となる生地に糸を差し込んで作る刺繍方式の製法です。機械で大量生産できるため価格が安く、多くの家庭で使われています。
タフテッドのラグの特徴は以下の通りです。
- 生産スピードが速いため価格が手頃
- 毛足の長さやデザインを自由に調整できる
- 基布の裏面にゴム加工を施しているため滑り止め効果もある
- 厚みやボリューム感を出しやすい
手作業で作られる場合もありますが、最近では電動フックガンという道具で糸を打ち込む方法が主流です。色や素材、毛足の長さなどを自由に変えられるため、多彩なデザインを楽しめます。
モケット(ジャガード織り)
モケットはジャガード織りとも呼ばれ、電車やバスなど公共交通機関の座席シートにもよく使われています。毛足は約3mm程度と短くそろっており、ビロードのようになめらかな肌触りです。
モケットラグには次のようなメリットがあります。
- 毛足が短いため掃除機で簡単にゴミを取り除ける
- 薄手なので家具を置いても安定感がありダイニングスペースにも最適
- 生地が薄いため収納時に場所を取らない
生地が薄いため家具を動かす際には引っ張らないように注意する必要があります。
ラグの選び方 | 最適なものを選ぶポイント

ラグを選ぶ基準は、サイズ・機能・素材・デザインの4つです。 それぞれの特徴を理解すると、使いやすく快適なラグを選べます。
【1.サイズ】
ラグは使う部屋の広さや家具の配置を考えて選びます。主なサイズは以下の表の通りす。
サイズ | 使用場所 |
---|---|
100×140㎝ | 一人部屋のベッド前、小さなソファ前 |
140×200㎝ | 一人部屋やリビングで座って使う |
200×200㎝ | リビングやダイニング向き |
200×250㎝ | 広めのリビング向き |
200×300㎝ | 広いリビングルームや大きな家具がある部屋向き |
250×350㎝ | とても広いリビングルームやキングサイズのベッドの下に敷く |
円形 | インテリアのアクセントとして使う |
新聞紙を床に広げるとイメージしやすくなります。
【2.機能】
最近のラグは便利な機能を備えています。生活スタイルに合わせて選びましょう。 主な機能は以下の表の通りです。
機能 | 説明 |
---|---|
洗濯機OK | 洗濯機でラグを洗える< |
はっ水 | 飲み物をこぼしてもすぐ拭ける |
消臭 | ペットや汗などの臭いを抑える |
防音 | 足音や物音を軽減する |
【3.素材】
ラグの手触りや雰囲気は素材で決まります。主な素材は天然繊維と合成繊維です。
種類 | 主な原料 | 特徴 |
---|---|---|
天然繊維 | ウール・コットン・リネン | 自然な風合いがあり、肌触りがよい |
合成繊維 | ポリエステル・ポリプロピレン | 掃除や管理が楽で、汚れにくい |
ナチュラルな質感が好きなら天然繊維、掃除や管理が楽な方がよければ合成繊維を選びましょう。
【4.デザイン】
ラグには多くのデザインがあります。とくに北欧やエスニック柄は人気です。 デザイン選びのポイントは以下の通りです。
- 部屋のインテリアに合わせる
- 壁や家具の色との相性を見る
- 運気をよくしたい場合は風水の色選びを参考にする
以上の4つのポイントを意識して、自分にぴったりのラグを選んでください。
家具におけるラグに関するよくある質問

家具におけるラグに関するよくある質問には以下の疑問が多くあります。
- ラグとカーペットどっちがいい?おすすめは?
- ラグとは布のことですか?
この章では上記の疑問について詳しく解説します。この記事で紹介した内容と重複する部分もありますが、正しい情報を把握するためにもそれぞれしっかりと確認しておきましょう。
ラグとカーペットどっちがいい?おすすめは?
ラグとカーペットを比較したとき、どちらがよいかは部屋の使い方や目的によって決まります。それぞれの特徴を知ると選びやすいです。
【ラグがおすすめな場合】
- 部屋の一部にだけ敷きたい
- 気軽に模様替えをしたい
- 季節ごとに取り替えたい
- 汚れたとき洗いたい
- インテリアのアクセントにしたい
【カーペットがおすすめな場合】
- 部屋全体に敷き詰めたい
- 床を完全に覆って保護したい
- 足音や生活音をしっかり防ぎたい
- 床の冷えや寒さを防ぎたい
- 長期間使用したい
手軽に使いたいならラグ、長期間同じ場所で使いたいならカーペットがおすすめです。生活スタイルや目的に合わせて選びましょう。
ラグとは布のことですか?
ラグは布の一種ですが、一般的な布とは違い、厚みや強度があります。床に敷くことを目的として作られており、厚手の織物や編み物が多いです。
【ラグと一般的な布の違い】
- ラグは厚くてしっかりしている
- ラグは踏んだり座ったりしても丈夫で長持ちする
- ラグは床の装飾や保護、保温や防音目的で使われる
普通の布は服やカーテンなどに使われますが、ラグは床の敷物として特別に加工されています。生地はウール・綿・麻・化学繊維など、さまざまな素材が使われます。ラグは布をベースにした敷物ですが、床に置いて使いやすいように工夫されています。部屋を快適にするため、目的や好みに合った素材を選びましょう。
まとめ

今回は、ラグの基本的な定義やカーペットとの違い、種類ごとの特徴や選び方のポイントを紹介しました。ラグは掃除の手軽さや模様替えのしやすさが魅力です。
毎日の掃除を楽にしたい人は、短い毛足のラグや化学繊維の素材を選びましょう。また、部屋全体をおしゃれにしたい場合、天然繊維やデザイン性の高いラグがおすすめです。素材や織り方によって、掃除のしやすさや耐久性、快適性が異なるため、部屋の用途や暮らし方に合わせて選ぶのがポイントです。本記事の内容を参考に、掃除がしやすく自宅にぴったり合うラグを見つけて、毎日の暮らしを快適にしてください。
「ラグについてはわかったけど、いろいろありすぎて迷ってしまう」そんな方へ。頻繁な洗濯が不要で、長く愛用できる「チベタンタイガーラグ」。職人の手作業による厚み1.8cmのウール素材は、へたりにくく汚れがつきにくいのが特徴。お手入れの手間を減らしながら、部屋の印象を格上げしませんか?